バンジーとかやる人って絶対どっかオカシイでしょ
何もかもあのバイトのせい
子供の頃は高い所とか、別に苦手でも何でもなかったようにおぼえています。
でもナゼかあの日から急にダメになったんですよね、高いところ。
私はバイトで、とある駅ビルの屋上にいました。
そこにはJRが経営している展望浴場がありまして、その大きなガラス張りの窓の外側にフィルム状のシールを貼る仕事でした。
窓の外は通常は人が入れない場所で、1mほどの通路のようなスペースはあったんですが、窓の反対側は手すりも何も無い状況でして。
10数階建てのビルのてっぺんなんで、やっぱりジックリと下を見るのは何となく避けてはいたんですが。
そんな場所でも、最初のうちは特に怖いとも何とも感じないで、もくもくとシールを貼る作業を続けてたんですね。
それで、おおかた仕事も終わりかけた頃に、ちょっと軽い気持ちで下を覗き込んでみたんですよ。
「わーやっぱり高いなー」
とかノンキに思ったんですが、次の瞬間、急にめまいの様な感覚に襲われまして。
「ハッ!」と、思わずその場にうずくまってしまいました。
今まで感じたことの無い恐怖感で、もしかしたらこれが高所恐怖症ってヤツ?とか思ったんですが。
そんなはずはないと、もう一度確かめるように下を見たら、何だか下に吸い込まれそうな気分になって、手すりの無いコンクリートにへばりついてしまいました。
とはいえ、そんな状態では仕事になりませんからね。
なんとか気合を入れて立ち上がり、絶対に下を見ないようにしながら、残りの仕事をやり終えることができました。
でもそれ以来、私は高い所がとても苦手になってしまったんですよ。
高い所が苦手で悪いか
調べてみると、よく言われる「高所恐怖症」ってのは、私のように高い所が苦手なんていう生易しいものじゃないらしく。
ひどくなると、ほんの数10cmの台の上に乗っただけで、体がすくんで動けなくなったり、目を開けていられなかったり吐き気まで感じたりするんだそうですね。
私程度のレベルだと、正確には「高所恐怖“癖”」と呼ぶらしく。
そもそも、人間は高い所が苦手なくらいが普通なんだそうで、何も感じないほうがおかしいと言ってもいいんだそうですね。
そう言われてみれば、空も飛べないのに落ちたら死ぬような高所にいて危機感や恐怖を感じないというのは、生き物として確かにおかしいですよね。
ところが最近では、高い所を怖がらない子供が増えているんだそうで。
なんでも「高所“平気”症」と呼んだりするという、冗談みたいな話ですが。
その原因が、生まれてからずっとマンションなどの高層建築の中の部屋で過ごしてたせいで、生活において高い所が普通な環境で育ったせいとのこと。
なるほど、そういうもんなのかなとも思いますが。
そのせいで、平気でベランダの手すりに上がって遊んだりして、誤って転落するという事故も増えてるらしいですよ。
おわりに
やっぱり人間には、ある程度の恐怖感てのが必要なんですね。
怖いものから逃げ、苦手なものは避けるってのも、生きるために大切な習性なんだと思いました。
ですから私は、今後もジェットコースターとかバンジージャンプとか、絶対にやりませんから、それはもう絶対に!
といったところで、今回はいじょ!