「イグノーベル賞」を10年連続で日本人が受賞したらしいけど関西の「あの番組」なら今後連続受賞は間違いないんじゃない?
「イグノーベル賞」で、10年連続で今年も受賞者に日本人が選ばれたというニュースをお聞きのことと思いますが。
では「イグノーベル賞」というのは何かというと、アメリカのサイエンスユーモア雑誌とその編集者が運営する賞でして。
「イグノーベル」という名称は「ノーベル」に否定を表す接頭語の「イグ(ig)」つけて、英語の「ignoble(下劣な、不名誉な)」にもかけて作られた造語なんですが。
1991年から25年間に渡って毎年10月に、人を笑わせたり考えさせたりする研究などにユーモアや皮肉をこめて贈られているんですね。
ハーバード大学で行われるその授賞式も、ユーモアに富んだものでして、例えば
・受賞の言葉を述べるスピーチの制限時間が過ぎると、8歳の女の子が出てきて「お願いやめて、私退屈なの!」と何度も言ってスピーチをやめさせようとする。
・授賞式の初めや途中に、観客は舞台に向かって紙飛行機を投げつける。
・メダルは薄いアルミ紙製
といった感じで、しかも受賞者が出席しても、旅費も宿泊費も賞金も出ないというこの授賞式。
なぜそんな場にわざわざ出向くのか?やはり「イグノーベル賞」をもらうような人達は、ユーモアを愛してお祭り騒ぎが好きなんでしょうね。
さて、この「イグノーベル賞」を今年受賞した日本人は、立命館大の東山篤規教授と大阪大学の足立浩平教授で、その対象となったのは2人の共同研究による
「Perceived size and perceived distance of targets viewed from between the legs: Evidence for proprioceptive theory」(足の間から見た対象の知覚されたサイズと知覚された距離:自己受容理論の証拠)
という一見難しそうに感じられる論文なんですが。
つまりは、「頭を下げて股の間から見ると物が小さく見える」という理論の検証結果なんだそうですね。
試しに私も部屋で頭を下げて股の間から後ろを見てみましたが、頭がクラッとして、「物が小さく」どころか「視界が小さく」なって倒れそうになってしまいましたよ。
急に頭を下げると、脳の血圧が上がってフラつくことがあるようなので、皆さん気をつけましょう!
話を戻しまして、「天橋立」を見る際の風習としても有名な「股下のぞき」ですが、股下から見ると距離感が不確かになるとか物が小さく見えるということは以前から研究されていたそうで。
それが今回の2人の教授による研究で、90人を対象として実験を行った結果、それが視野の上下逆転ではなく頭を下げる姿勢が原因として大きく影響していることが分かったとのコト。
そんなことが分かって、いったい何の役に立つのか?何のための研究なのか?まったく分かりませんが・・・
ちなみに、この10年間の日本人連続受賞の受賞対象となった、その他の研究は以下のようになってます。
受賞年 | 受賞対象内容 |
---|---|
2007年 | ウシの排泄物からバニラの香り成分「バニリン」を抽出した研究 |
2008年 | 単細胞生物の真正粘菌にパズルを解く能力があったことの発見 |
2009年 | ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアを用いると、台所の生ゴミは質量で90パーセント以上削減できることを示した研究 |
2010年 | 鉄道網など都市のインフラストラクチャー整備を行う際、真正粘菌を用いて輸送効率に優れた最適なネットワークを設計する研究 |
2011年 | 火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置の開発 |
2012年 | 自身の話した言葉をほんの少し遅れて聞かせることで、その人の発話を妨害する装置「スピーチジャマー(Speech Jammer)」の発明 |
2013年 | たまねぎに多く含まれているアミノ酸を反応させると涙を誘う「催涙物質」が作られ、目を刺激し涙が自然と出てくる仕組みについての研究 |
2014年 | 床に置かれたバナナの皮を人間が踏んだときの、摩擦の大きさを計測した研究 |
2015年 | キスでアレルギー患者のアレルギー反応が減弱することを示した研究 |
こうして並べてみても、どれも役に立つのか立たないのか分からないモノばかりですが。
もしかしてこういった感じの研究なら、関西で知らぬ者はいない「探偵ナイトスクープ」の調査なんかも、論文にして発表すれば受賞できるんじゃないかな?とか思うですが、いかがでしょうかね。
これからの「イグノーベル賞」は、「探偵ナイトスクープ」が制覇だ!
といったところで、今回はいじょ!
こちらは、イグ・ノーベル賞について書かれた面白い本です!